こんにちは。アイスリーデザイン広報の猪野です。
先日開催された、株式会社 翔泳社 MarkeZine編集部が主催するオフラインイベント「MarkeZine Day 2024 Spring」にて弊社アイスリーデザインが提供するセッションが行われました。
私も現地に足を運び、実際に会場の雰囲気を感じてきました。当日の空気感をお伝えしつつ、この記事ではセッションの様子や内容についてレポートさせていただきます。
目次
はじめに
「MarkeZine Day 2024 Spring」は2024年2月27日(火)~2月29日(木)の3日間に渡り開催されました。
「マーケティングにリアルで向き合う3日間」と題し、マーケティングに携わる様々な業界のキーパーソンたちがブランディング、BtoBマーケティング、データ活用などをテーマに2つの会場で30~40分程のセミナーを行いました。
約4年ぶりのリアル開催ということもあり、会場には登壇者と交流できるスペースや出展社ブースが設けられ、活発な情報交換が行われていた印象です。
弊社からは、CMO吉澤が株式会社MJ代表取締役社長 宮野 淳子さんとともに”元GODIVA CDO、現MJ代表と事業グロースコンサルタントが語るデータドリブン経営への投資の重要性”というタイトルでイベント1日目の2月27日(火)夕方頃に登壇いたしました。
事前に掲載されたセミナーの詳細、登壇者プロフィールは以下の通りです。
セミナー詳細
このセミナーでは、元GODIVAの最高デジタル責任者であり現MJ代表の宮野氏と、新規事業開発などで豊富な実績をもつ事業グロースコンサルタントが、データドリブン経営が営業とマーケティングを如何に強化するか、そのために必要なITシステム投資や人材育成の重要性とそのメソッドについて詳しく解説します。データを基軸とした意思決定プロセスは、顧客の行動や市場の動向をリアルタイムで把握し、より効果的な戦略を立てることを可能にします。これにより、売上の向上、利益率の改善、顧客満足度の向上を包括的に実現することができます。
セミナーでは、データドリブン経営を実現するための具体的なステップに焦点を当て、必要なテクノロジーの選定基準やデータを組織全体で活用する文化の醸成、データドリブン経営への移行を加速させるための実践的な洞察と戦略を提供します。このプロセスは事業会社のみならず、B2B企業、SaaSを開発提供する企業など、幅広い業種・業界にとって有益なセッションになるはずです。
登壇者プロフィール
吉澤 和之
株式会社アイスリーデザイン
執行役員 セールス&マーケティング部 部長 兼 xRコミュニケーションデザイン部 部長
フリーライターからキャリアを始め、創刊雑誌の初代編集長を務める。その後広告代理店でクリエイティブデイレクターを経験した後、外資系MarTech企業(現Cheetah Digital社)に転職。ビジネスアーキテクトとして新規事業開発やマーケティングなどに従事。その後独立し、個人でSaaS企業の事業コンサルティングを行う傍ら、ニューヨーク発のIT企業MovableInkの日本進出支援、Repro株式会社にてCBDOなどを歴任。20年6月からは台湾発AIテックスタートアップのawooにジョインし、日本市場開発責任者として日本法人awoo Japanの立ち上げとグロースを成功させる。21年スタートアップピッチアジェンダ最優秀賞、22年繊研新聞主催ファッションECアワード受賞。23年2月より現職。
宮野 淳子
株式会社MJ
代表取締役社長
オーストラリア ロイヤルメルボルン工科大学大学院卒業後、世界No.1化粧品ブランド、ロレアル パリの日本立ち上げ要員として日本ロレアルに入社。ダイレクトマーケティング・CRM・デジタルマーケティングを統括し、DX推進を経て、カテゴリー売上シェアNo.1など実績を残す。その後アマゾン ジャパンに転身し、ソーシャルマーケティング及び、ファッション事業部のマーケティングを統括後、ジョンソン・エンド・ジョンソンに移籍。オムニチャンネル・デジタルトランスフォーメーション推進部門統括、世界初のプリシジョンマーケティングモデルの構築などを経て、ゴディバ ジャパンChief Digital Officer 兼 マーケティングコミュニケーション & デジタル / ITトランスフォーメーション統括本部長に就任。マーケティング・ビジネスモデルの変革を実行し業績を残した後、株式会社MJを設立。現在では複数企業にCDO・CMO・取締役として参画し、上流から下流までの全体設計を行う。
それでは早速当日のセミナーの様子をご紹介していきます!
イベントレポート
~データドリブン経営に関する課題と解決策~
そもそもデータドリブン経営とは、というところからご説明させていただきます。
データドリブン経営とはデータを基盤とした意思決定プロセスを通じて企業の戦略と運営を最適化するアプローチです。DXを推進するうえで重要なキーワードである一方、多くの企業が実現に苦労しているのもまた事実です。
そんな課題を持つ方に向け、セミナーでは
①データドリブン経営を実現するための具体的なステップ
②データドリブン経営への移行を加速させるための実践的な洞察と戦略
という順番でデータドリブン経営を紐解いていきました。
冒頭では、顧客のことを徹底的に考え抜いた戦略的アプローチ、プリシジョンマーケティングについて触れました。
プリシジョンマーケティングとは、ユーザーの状態・その時の感情・段階に合わせたコンテンツを最適な手法で提供するというものです。
例えば、ファミリーレストランを例にします。 ここでいう最適なターゲットは、すでにサービスを利用している顧客、具体的にはファミリーレストランの既存客になります。 顧客がメインの料理を食べ終えたちょうどそのタイミングで、スマートフォン経由でデザートのクーポンが提供されるとします。 メインディッシュを楽しんだ後のデザートは、顧客の滞在時間と消費額を増加させる絶好の機会になるでしょう。 さらに限定品や期間限定のアイテムをクーポンに含ませることによって、即時性と独占性の感覚を与え、消費者の行動を刺激します。
こうした戦略は「4Rコミュニケーション(Right Target、Right Time、Right Content、Right Channel)」によって組み立てることができます。
つまり、正しいターゲット(ファミリーレストランの顧客)に、正しいタイミング(メイン料理後)で、正しいコンテンツ(魅力的なデザートクーポン)を、正しいチャネル(スマートフォン)経由で提供することで、顧客の即時の行動を変えるというものです。
単発のプロモーションだけでなく、継続的な顧客エンゲージメントを構築することは非常に重要だとされています。
このようにマーケティングの仕組みを知り、テクノロジーを活用して顧客データを洞察することで、長期的に顧客の態度と行動に影響を与えるような効果的な戦略設計が可能になるのです。
データの組み合わせによる顧客接点の強化は、顧客エンゲージメントを向上させるための具体的かつ戦略的なアプローチと言えます。
しかし、その実践にあたり、多くの企業が様々な課題に直面しています。
続いてのパートでは、顧客が抱える課題を7つのよくある相談としてまとめ、解説をいたしました。
データドリブン経営を実現する過程で多くの企業が直面する一般的な課題は、主に7つ挙げられます。
1. 顧客の離脱
顧客がなぜ離脱するのかを理解し、それを防ぐための戦略を立てることが重要です。
2. 効果の停滞
マーケティング施策の効果が伸び悩んでいる原因を特定し、それを解決するための効果的な方法を見つけることが必要です。
3. 優先順位の設定
どの活動が最大のリターンをもたらすかを見極め、限られたリソースを最も効率的に配分することが課題です。
4. ノウハウ不足
データドリブン経営に必要な技術や知識が社内に不足している場合、これを補うための対策が求められます。
5. 手段の目的化
テクノロジー導入が目的化され、ビジネスの根本的な問題解決に寄与していない場合があります。
6. システムの課題
既存のシステムや技術がビジネスの成長や変化に柔軟に対応できていないことが課題です。
7. 非柔軟性
組織やプロセスが変化に対して柔軟に対応できず、イノベーションを阻害していることが問題です。
これらのポイントは、データドリブン経営を実現する過程で多くの企業が直面する一般的な問題点と話す弊社CMO吉澤。
これらの課題に対処するためには、顧客データの詳細な分析、市場トレンドの監視、技術投資の戦略的計画、そして組織文化の柔軟性の向上など、多方面からのアプローチが必要と話す宮野さん。
データを中心とした意思決定プロセスを構築し、持続可能な成長を目指すことが、データドリブン経営の成功には不可欠です。
それでは、データドリブン経営を実現するためにはまず何から取り掛かればいいのでしょうか?
おすすめの対応順序をステップを踏んで紹介していきます。
~データドリブン経営を実現するための対応順序~
セミナーでは12のステップに分解し、対応すべき項目をご紹介しました。
その中から、レポートでは一部を抜粋して以下にまとめます。
- 現状の把握
- 市場と競合の理解:競合分析、顧客セグメンテーションを行い、顧客のニーズと行動の理解を深めます。
- システム構築 / 顧客理解
- データ管理体制の確立:データを一元的に管理するためのシステムを構築します。データの収集、保存、アクセスのためのプラットフォームが必要です。
- 目標設定 / レポーティング
- KPIとパフォーマンスのモニタリング:重要なパフォーマンス指標(KPI)を設定し、定期的にモニタリングすることで、進捗状況を評価し、必要に応じて施策を策定します。
- PDCAサイクル
- PDCAサイクルの実施:計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、行動(Act)のサイクルを回し、継続的な改善を図ります。
まとめると、データドリブン経営を成功させるには、これらのステップを計画的かつ段階的に実行することが重要です。組織全体でデータの価値を認識し、データを中心にした文化を育てることが、市場における長期的な競争優位性を確立する鍵となります。
さいごに
データドリブン経営の実現に高いハードルを感じている企業様向けに、株式会社MJと我々アイスリーデザインは『Customer Experience 3Ds』というソリューションをご用意させていただきました。
顧客体験の向上をゴールに据え、現状把握からデータ分析の土台となるシステムの構築、サービス改善のためのソリューション案策定までの上流工程をお客様のカルチャーに合わせた組織変革の全体設計を得意とする株式会社MJが知見をご提供しつつ、サポート。さらにアジャイル開発やUIUXデザインの知見を豊富に持つアイスリーデザインがユーザーのニーズを掴んだシステム開発をお手伝いいたします。
両社の強みを最大限に活かした一気通貫でのソリューション提供により、データドリブン経営の実現を徹底的にサポートさせていただきます。
実際のご支援内容は以下をご参考ください。
多くの企業様が課題自体の把握に困難を感じていらっしゃいます。
「まだ課題が具体化しておらず、売り上げが伸び悩んでいるが、何が理由なのかわからない。何をして良いかわからない。」こういったご相談でも構いません。
まずは、アイスリーデザインにお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら